和歌のコーナー

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和歌のコーナー・目次  前ページ: 2003年(平成15年)秋  



2011年以前の歌、まとめ(〜2004年)


2011年(平成23年)賀詞

遠江海へと投げたるもやがすみ野辺の端にも波せまりくる

道は冴ゆ風に舞う雪身も花もひとえにかなし過ぎ越しのころ

その雪や一抹の夢わたしゆく春の陽と影うつりゆくかも

玉磨くものみな侍べりこいびとが携えてくる日々の玉ごと

青き頃重ね合わせるいまごろはなおも見果てず気の移つること

(newly posted 01 02Feb 2011H23)


2010年(平成22年)賀詞

風に舞う年の瀬も往き思われる逢瀬の花の懐かしきこと

海原は政事にて明け暮れの、波うずまくも船鐘の鳴り

街並みに思わず塞ぐひとびとが耐える言葉の語り部の多さ

世に在るにこころのほどは消え入れどいつかは叶うひとの望みとは

くずしたき積み木の幅のむずかしさ幾夜過ごせし夢の数えは

(newly posted 24 01jan 2010H22)


2009年(平成21年)賀詞

初春とかそけきひとの朝支度浮きたるこころまたたゆたゆと

もう過ぎし萌え立つ秋葉に雪迎え凍てつきの冬さらに風冴ゆる

他人(ヒト)の名を問うては受けるハローワーク年の狭間はなお辛きもの

(newly posted 05 01jan 2009H21)


2008年(平成20年)賀詞 

振り返る間もなき季(トキ)の往き迎え陽はまた萌す初春のころ
 
移り行く季節とひとの行く末やかならず看んと言うべきもなし
 
風に熟み月と星とに叶えればこの身の末は時めいてこそ


(newly posted 10 01 2008H20)


2007年(平成19年)雑歌

蒼きわれ眠れぬ夜を幾月夜、いつかは果たす風の彼方へ
(posted at 06,15,2007H19)
 
荒れ惑う道なき道も秋はじめ、渡る世間は光遠きもの
(posted at 09,23,2007H19)
 
山間(ヤマアイ)に咲きたる彼岸は照り宿す裏街道の秋の一際(ヒトキワ)
(posted at 10,03,2007H19)
京都・大原にて、曼珠沙華。

(newly posted 10 03 2007H19)


2007年(平成19年)賀詞 

ともしびよ、怒りに枯れる冬の夜を謡いて照らせ遠き野のはて

めくるめく冬を割り切る年越しはひととせのかげ照らして渡る

(newly posted 08 01 2007H19)


2006年(平成18年)賀詞 

初春を謡いに来る群れすずめ、荒ぶる世にも優りて多し

富士の瀬に辿り来たりて陽の柱、幽玄なりとこころを洗う

(newly posted 08 01 2007H19)


2005年(平成17年)雑歌、まとめ。 

日の陰るこの身はひとり侘びゆくにだれに糾すも言いて返らず
 
この道の険しくあるに日は陰り雨と陽と風、いま一度在れ
 
雷神が怒りもくれぬ大地には稲も実らず民の枯れいく
起こる国内の事件、国際的地位など世相を見るに、この国の衰退を感じた。
 
夏若く細い女の背を抜けば熱き肌から薫るフェロモン
男性に比べ、女性ばかりが性を表現できている。

(posted 03 01 2006H18)


2005年(平成17年)2月 梅 
 
思いなくひとの行方を嘆くとも枝には結ばむ梅の咲く春
寂寥の冬にて
 
馥郁と咲きたる花はこの梅の詠うに枯れる寺の庭先
禅寺の趣きについて
 
風さゆれ遷ろう冬を堪えだえに振り向き見ればこの梅の咲く
徳弘康代氏の文学賞受賞に添えて(ホームページ内、評論参照。)

(posted 06 03 2005H17)


2004年(平成16年)浜松、大晦日 
 
さまよえるひとの行方のはかなさは生涯の果て思いに足らず
 
かくも聞く浜松の波、強ければ浮く潮の日と沈む月の跡

(posted 02 01 2005H17)


2004年(平成16年)秋 
 
まばらなる黄葉に赤葉の京の道、小路・大路の秋は年の如(ゴト)
 
去りて往き、枯れ葉曳き行く路(ミチ)の秋、はるかに聞こえる友人(トモビト)の声
 
いかばかり立つ瀬のなさは久しくて、ものみな枯れる日々の短かさ
すでに15年を越える社会の不安な状況、年の暮れは豊かな心持ではないでしょう。
今年、災害に遭われた方々、いかようにも解釈されたい。

 
いやさかも京の長居が耐え難く、いつ果てるとも旅に出でたし

(posted 25 11 2004H16)


2004年(平成16年)春

掲示板より
極端に今日は寒い一日です。この前公開した、山の見える窓の外を、雪が、風花か、横殴りに飛んでいきます。冷気の憂いのなか鳥達は飛びあがっては強い風に押し流されています。


枯れる山吹雪いた雪に凍りつく鳥は飛び立ち押し惑いおり

如月の赤き霞にたそがれる嶺より出でて黒き鳥飛ぶ



秋のごと泣き入る虫の春の宵、無慈悲な冬をよく耐えてあり
これが現下の社会状況であることは、論を待たないところです。

神様が守護し給うは罪びとか無垢の兵、人不条理に死ぬ

散り染める桜の花は悲しげに野に萌える草、血のごとく見え


冬の終わりは、毎年いつも、目覚めるように、気がつくとそこに来ています。

この陽より春の蒼(アオ)また生え出でて目を翳(カザ)すかに地を隠し来る

さんさんと降る陽の春は良き宵を迎えて淡き花の日の来る

アジサイは幾色重ねて交じり合い多弁な花が群れ咲くと言う

(posted 06 11 2004H16)


2004年(平成16年)元旦
賀詞の歌

人あればひと春の夢語らせよ詩に謳うればまた祝うなり
 
地に蒸せる怒りの数は哀しけれせめてこの年に世が鎮まれば
世界情勢も、この春、なおも収まらず。
 
暗雲(クラクモ)の迷いの中を突き抜けて雪降る地にも陽は隠れなく
筆者はこの前年、年末に念願の第一詩集を上梓した。

(newly posted 21 11 2004H16)


2004年(平成15年)12月
恋歌

女(ヒト)思うわれに寄せたい肩の背をいつも留める長(タ)けしきこころ
フェロモン?本能的。/どういうわけか?「ワレ思う」は哲学的。

伝え聞くかの女(ヒト)の身の来た仕方思うにつけても我はかくてあり

紅葉にたとえるものは恋の夢狂える言葉は秋風に萌え

(newly posted 21 11 2004H16)




指定の日付において、灰皿町公園5番地に所収したものを移設。2015H27.8.10
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